当社の「除菌に・この水」はpH5~6.5、有効塩素濃度10~50ppmの微酸性電解水(微酸性次亜塩素酸水)です。
除菌力の主体であるHOCl(次亜塩素酸)はpH5~6.5において最も多く存在し、水がこの微酸性域であれば、有効塩素濃度=HOClの濃度ということになり、非常に強い除菌力を発揮します。
※詳しくは、『微酸性電解水について』の「微酸性が良い理由」をご参照下さい。
pHは時間と共にやや中性に近づく傾向がありますが、ほとんど変わりません。
しかし、HOClは非常に繊細な成分で、温度変化や光などの影響を受けやすく、常温で密閉していても徐々に濃度が下がり、保管場所や状態によっては大きく下がる場合があります。
では保管状態によって、どれくらいの期間で、どれだけ変化するのでしょうか。
生成直後45ppmの微酸性電解水を、以下5つの状態で12ヶ月間、測定しました。
有効塩素濃度の測定器
柴田科学㈱社製AQ-102を使用しました。
300ppmまで測定可能です。
測定結果
① 常温・自然光・密閉
最も自然な保管状態ですが、常温とはいえ一日の間では早朝と日中で、一年の間では夏と冬で大きな温度差があります。温度が変化することが有効塩素に与える影響は大きく、少なからず自然光を受けていることも影響し、濃度は徐々に下がり、年間で18ppm減少しました。
② 常温・遮光・密閉
①と同じく温度変化はありますが、光を受けていないことで、①よりもやや濃度減少が緩やかになり、年間で11ppm減少しました。
③ 冷蔵・遮光・密閉
昼夜や季節を問わず、冷蔵庫の中は安定した温度(約5℃)を維持できます。扉もほとんど閉めているので、その間は光も受けていません。温度変化と光、両方の影響をほとんど受けないので、年間で5ppmしか下がりませんでした。
④ 常温・自然光・開放
容器のフタを開けて常に外気に触れている状態です。温度変化や光の影響だけでなく、有効塩素が空気中に抜けやすいため、年間で32ppm減少しました。
⑤ 常温・直射日光・密閉
日当たりの良い南向きの窓際に置いている状態です。天気や季節によって違いますが、昼と夜の大きな温度変化が毎日続きます。また、晴れた日の日中は強い直射日光を長時間浴びているため、温度変化と光の影響が大きく、たった1ヶ月で26ppmも下がり、10ヶ月後には0ppmになりました。
所見
実際の数値からも、除菌成分HOClは温度変化や光、外気の影響を受けやすい非常に繊細な成分であることが明らかになりました。
微酸性電解水「除菌に・この水」の使用期限は製造後7ヶ月としております。その理由は、HOClの濃度が経時的に下がっていくからです。逆に言えば、保存料などを一切使用していない無添加の「水」であることの証明です。
しかし、10ppm以上あれば除菌効果があり、上記の測定結果からすると、通常であれば7ヶ月以上でも十分使用できそうなのですが、保管状態によって大きく変わることを考慮し、あえて7ヶ月という使用期限を設定しております。
したがいまして、ご購入後は必ず直射日光の当たらない所で、容器のフタをしっかり閉めて、常温で保管して下さい。また、冷蔵庫での保管が最も有効ですので、場所に余裕のある方はぜひ冷蔵庫で保管して下さい。ただし、あまり出し入れを繰り返すと温度変化が大きくなりますので、ご注意下さい。